特許技術者 特許事務所から事業会社の知的財産部への転職・留意点

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事業会社の知的財産部は、給与・退職金などの賃金や福利厚生などを含めた待遇において一般に特許事務所よりも好待遇と言われています。

このため、特許事務所の特許技術者には、事業会社の知的財産部(以下では単に「知財部」と呼びます)への転職希望者が少なからずいるのが現状でしょう。

実際に、私が勤めていた特許事務所からも多くの特許技術者が事業会社の知財部へ転職しました。

そこで、この記事では、特許技術者から事業会社の知財部へ転職する場合の準備と、事業会社の知財部で働く人の適性などについて解説します。

記事の執筆にあたっては、特許事務所の特許技術者35年の私の経験と、事業会社の知財部に転職してそこで現役で働く方々から聞き取り調査した内容を反映させました。

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特許技術者 特許事務所から事業会社の知財部への転職・留意点

特許事務所から事業会社の知財部へ転職する場合に必要なステップ

1. 自己分析とキャリアプランの策定
まず、自分がどのようなスキルを持ち、どのようなキャリアプランを描いているのかを自己分析し、転職する目的や将来像を明確にする。

2. 求人情報の収集
転職サイトや求人情報誌、ヘッドハンティングなどを活用して、求人情報を収集する。

3. 履歴書・職務経歴書の作成
履歴書・職務経歴書を作成し、その書類内で特許技術者としての経験とスキル、知的財産の管理や運用についての業務経験などをアピールする。

4. 面接対策の準備
面接前に、その事業会社の知財部に関する情報収集を行い、事前に用意した質問に対する回答を予習しておくことが大切。

アピールポイントと必要な資質や条件

事業会社の知財部への転職においては、特許事務所で培った知識と経験が生かせる人材であるということをアピールすることが重要です。 特に、以下の資質や条件を満たしていることが望ましいです。

・ 特許技術者としての知識や経験を持っていること

・ 事業会社における知的財産の管理や運用について興味・関心があること

・ コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力が高いこと

・ 高い英語力を持っている場合には英語力が高いこと(特に国際的な知的財産の管理・保護に関わる業務で重要)

その他、業界に関する知識や経験があれば尚良いでしょう。

事業会社の知財部側から見た知財部で働く人に求められる要件

事業会社の知財部で働いている方々は、知財部で働くために必要な要件をどのように考えてるのでしょう。

以下は、特許事務所から事業会社の知財部に転職し、現在そこで働いている方々の意見をまとめたものです。

意見を聞いたのは、日本では誰もが知る大手企業の知財部で働く方々です。私が特許事務所で働いていたときの同僚(後輩)であり、3社の方々に聞き取り調査に協力戴きました。

1. 開発部門との密なコミュニケーションと良好な関係を築ける人間性。

2. 紛争や裁判など面倒なことがあるので、それらをやりきる根気と緻密さ。

3. 実務上で気づいたことや知らなかったことを吸収して、自ら改善し成長していく前向きな姿勢

4. 特許事務所を上手くコントロールするスキル。

5. 特許調査 → 侵害回避検討 → 開発部門に侵害回避を助言 → 侵害回避を嫌がる開発部門との妥協点模索 → 回避決定、という無限ループに対応できること。

6.自社・競合他社の知財分析と知財戦略の立案なども必要な仕事 → マクロ的な視点でいろいろ見る眼力。

上の意見からはかなり高度なスキルが必要なようです。

ただし、転職した当初からいきなりそのようなスキルが要求されることはないと思います。知財部で一人前に働くためにはそのようなスキルが必要になるということでしょう。

聞き取り調査で誰もが挙げていたのは 1. の「…人間性」ですね。

これは知財部の仕事に限ったことではないでしょうが、開発部門の発明者の中には個性的な方も多いので、知財部で仕事を円滑に進めていく上ではこの点が特に重要なのでしょう。

製品情報・技術情報を持っているのは開発部門なので、開発部門の協力がなければ、出願、出願の権利化、他社製品をターゲットとした取り組み、他社権利の無効化資料の収集など、知財部の仕事が滞ります。

そこで上の1~6の要件の内、技術的な要件(もちろんこれも重要ですが)は別にして、意識的な要件を挙げると次の点でしょう。結局これが最も重要な要件なのでしょうか。

  • 上手に対人関係を築けること
  • 周りに合わせられること
  • 自分の意見を言えること
  • 自分の考えで動けること
  • 知財部の立場を理解すること(開発部門に対して弱い立場)

以上、聞き取り調査に協力戴いた方々から濃い回答を戴いたので、かなり立ち入った内容になりました。

転職エージェントの利用

特許事務所から事業会社の知財部への転職では、求人情報の収集や事業会社の知財部に関する情報収集など、事前準備がとても重要ですね。

これに関しては、特許技術者の転職を専門に扱う転職エージェントに登録(登録は無料)し、そこから有益な情報やサポートを受けるのが確実で安心なやり方の一つだと思います。

転職エージェントは、登録すると転職相談に乗ってくれて、求人探しから面接対策、さらには転職にかかわる面倒な手続きまで、幅広いサポートをしてくれます。

まとめ

この記事では、特許技術者から事業会社の知財部へ転職する場合の準備と、事業会社の知財部で働く人の適性などについて説明しました。

記事の執筆にあたっては、特許事務所の特許技術者から事業会社の知財部に転職してそこで現役で働く方々から聞き取り調査した内容を反映させました。

事業会社の知財部で働く場合の技術的な要件や心構えは知財部で働く方々の生の意見です。

この記事が知財部へ転職を希望される方々の参考になればと思います。

はるぼじ
はるぼじ

この記事を書いた人

元特許技術者

特許事務所で35年間勤務

国内・外国出願およびそれらの中間処理を担当

国内出願の担当件数は1,500件以上

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